金地金を購入する際、最も心配になるのが「これは本当に純金なのか」という疑問でしょう。数十万円、場合によっては数百万円を支払って購入するのですから、その不安は当然のことです。実は、金の純度を確認する方法はいくつかあり、それぞれに特徴があります。
最も基本的な確認方法は、刻印を読み取ることです。前章でも触れましたが、「999.9」や「FINE GOLD 999.9」という刻印は、その金地金が99.99%の純度であることを示しています。この刻印は法律で義務付けられているわけではありませんが、信頼できる製造業者であれば必ず刻印を施しています。もし刻印がない、または読み取れないほど不鮮明な場合は、購入を避けるべきでしょう。
しかし、残念ながら刻印だけでは完全な保証にはなりません。近年では刻印自体を偽造する巧妙な偽物も出回っているからです。そこで、より確実な方法として専門機関での鑑定があります。日本では造幣局や各地の貴金属検定機関で、金の純度を科学的に分析してもらうことができます。費用は数千円程度かかりますが、高額な金地金を購入する際の保険と考えれば決して高くはありません。
自宅で簡易的に確認する方法もあります。金は非常に重い金属で、同じ大きさの鉄や銅と比べて格段に重いという特徴があります。重量と体積から密度を計算し、金の理論密度(19.32g/cm³)と比較する方法は、ある程度の目安になります。ただし、この方法では金メッキされた偽物を見破ることは難しいため、あくまで補助的な確認手段と考えてください。
最も確実な方法は、やはり信頼できる業者から購入することです。老舗の貴金属商や大手銀行であれば、独自の品質管理体制を持っており、偽物が混入するリスクは極めて低いでしょう。購入時には必ず証明書の発行を求め、その証明書と実物の刻印が一致しているか確認することが重要です。万が一の時には、この証明書が純度を証明する決定的な証拠となります。