金地金。この言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか。映画の中で登場する金塊、銀行の金庫に眠る延べ棒、それとも宝飾店のショーケースに並ぶ輝き。いずれも正解ですが、投資の世界で「金地金」と呼ばれるものには、もう少し具体的な定義があります。
金地金とは、純度99.99%以上の金を延べ棒や小判、コインなどの形状に加工したものを指します。英語では「ゴールド・バー」や「ゴールド・ブリオン」と呼ばれ、世界中で投資や資産保全の手段として取引されています。
街の宝飾店で見かけるネックレスやリングとは異なり、金地金は装飾を目的としたものではありません。その価値は純粋に「金」という貴金属そのものの価値です。18金や14金のアクセサリーには銅や銀などの他の金属が混ざっていますが、投資用の金地金はほぼ純金。だからこそ、世界中どこでも同じ基準で価値が認められるのです。
では、なぜ人々は何千年もの間、金に魅了され続けてきたのでしょうか。それは金が持つ独特の性質にあります。金は錆びることがなく、時間が経っても劣化しません。古代エジプトの王墓から発掘された金製品が、今でも輝きを失わないのはそのためです。この「永遠の価値」こそが、金が投資対象として選ばれ続ける最大の理由なのです。
現代において金地金は、株式や債券とは異なる独自の役割を果たしています。経済が不安定になったとき、通貨の価値が揺らいだとき、金は「最後の砦」として機能してきました。リーマンショックやコロナ禍の際に金価格が急騰したのは、まさにこの性質が評価された結果です。
金地金投資を始めようと考えている方にとって、最初の一歩は意外と簡単です。大手の貴金属商や銀行で、数万円から購入できる小さなサイズの金地金が販売されています。まずは小さく始めて、金という資産を実際に手にとって感じてみる。それが、長い投資の旅の良いスタートになるはずです。