金投資を考える上で、近年重要性を増しているのが環境問題との関わりです。金は貴重な資源であると同時に、その採掘と精錬には大きな環境負荷がかかります。持続可能な社会を目指す中で、金とどう向き合うべきかを考えてみましょう。
金の採掘は、環境に大きな影響を与える産業の一つです。1グラムの金を得るために、数トンもの鉱石を掘り出し、処理する必要があります。この過程で大量のエネルギーが消費され、CO2が排出されます。また、採掘現場では森林伐採が行われ、生態系が破壊されることもあります。精錬過程で使用される化学物質が、周辺環境を汚染する問題も指摘されています。
こうした環境負荷を軽減するために重要なのが、金のリサイクルです。金は化学的に安定した金属で、何度でもリサイクルが可能です。古い宝飾品や電子機器から回収された金は、新たに採掘された金と同じ品質を保ちます。現在、世界で流通している金の約20%がリサイクル金だと言われており、この比率は年々高まっています。
日本は特にリサイクル金の先進国として知られています。都市鉱山という概念があるように、日本国内には大量の金が電子機器などの形で眠っています。使わなくなった携帯電話、パソコン、テレビなどには、わずかながら金が含まれており、これらを回収・精錬することで、新たな金地金が生み出されています。
投資家として私たちができることは、リサイクル金を積極的に選ぶことです。大手の貴金属業者では、リサイクル金から作られた金地金も販売されています。また、将来売却する際も、適切にリサイクルされることで、金の循環に貢献できます。
金投資は資産形成の手段であると同時に、環境に配慮した選択をすることで、持続可能な社会づくりにも貢献できるのです。これからの時代、こうした視点を持つことが、より責任ある投資家としての姿勢につながるでしょう。