金への投資を考える際、多くの人が最初に直面するのが「現物の金地金を買うべきか、それともETFにすべきか」という選択です。どちらにも一長一短があり、一概にどちらが優れているとは言えません。投資の目的や資金規模、ライフスタイルによって最適な選択肢は変わってきます。
まず、金ETF(Exchange Traded Fund)は、金価格に連動する上場投資信託です。証券取引所で株式のように売買できるため、普段から株取引をしている人にとっては非常に馴染みやすい投資方法と言えます。一方、現物の金地金は文字通り実際の金の塊を購入し、自分で保管する方法です。
現物金の最大の魅力は、何と言っても実物を所有できる安心感でしょう。手に取って重さを感じることができ、「自分の財産がここにある」という実感が得られます。また、金そのものには発行体の倒産リスクや信用リスクがありません。これは長期保有を考える上で大きな利点です。しかし、保管コストがかかることや、売買時に手数料が高いこと、小分けにする際に手数料がかかるといったデメリットも存在します。
一方、金ETFの大きな利点は少額から投資可能という点です。現物金では最低でも数万円、できれば数十万円以上の投資が望ましいのに対し、ETFであれば数千円から始められます。また、売買が簡単で流動性が高く、保管の手間がないことも魅力です。パソコンやスマートフォンから手軽に売買でき、証券口座で管理できるため、物理的な保管場所を気にする必要がありません。
ただし、金ETFにも弱点はあります。信託報酬という形で年間コストがかかること、そして実物の引き出しができない商品が多いことは理解しておく必要があります。また、わずかながら発行体のリスクも存在します。
結論として、長期的な資産保全が目的なら現物金、機動的な売買や少額投資が目的ならETFが適しています。ただし、これはあくまで一般論であり、両方を組み合わせるのも一つの賢明な方法です。例えば、資産の核となる部分は現物金で保有し、機動的に売買する部分はETFで運用するといった使い分けも可能です。自分の投資目的やライフスタイル、資金規模に応じて最適な選択をしましょう。